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重たい仕事。

やきものを作っていると、どうしても「重たい仕事」と付き合わなければなりません。
粘土が重いのはもちろんですが、他にも重たいものはたくさんあります。

釉薬や化粧土が入ったバケツ、窯の棚板、作品・・・。
陶芸をするなら「腰が命」です(笑)。

赤土を作りました。・・・いや正確に言うと混ぜました。
私は信楽の土を何種類かブレンドして使っています。
なので、「土を作る」というとご自分で土を掘ってきて粘土を作っている方に失礼ですね。
重たい仕事。_d0114782_1145976.jpg

私が使っている「土練機」です。重たい仕事。_d0114782_11474052.jpg
一度では混ざらないので何度も混ぜます。
今回は5回(しつこいかな。笑)。
1本5~6キロの粘土を何度も持ち上げるので二の腕が太くなります(笑)。
ずーっと土練機を回していると機械が熱を持つし、自分の腰ももたないので(笑)二日に分けて作業しました。








重たい仕事。_d0114782_11475457.jpg
土練機の土を入れるところから中を覗いた図。
この中に土をちぎっては入れ・・・(笑)。
うかつに手を入れると指を持っていかれます(爆)。
大変キケンなお仕事仲間。







釉薬も一部作っています。・・・いやこれも「混ぜています」が正しいですね。
作っているといったらご自分で灰から作って釉薬にしている方にまたまた失礼です。
これはポットミル。
重たい仕事。_d0114782_1255234.jpg

この中に釉薬の原料と水を入れて・・・

この横向きの状態でぐるぐると回ります。











重たい仕事。_d0114782_1265588.jpg

磁器でできた玉を一緒に入れて擂ってもらいます。

できた釉薬をここから出すのがまたとてつもない重たい仕事。
中身をざばーっとバケツにあけるなんていうことは私の力では無理(爆)。
なので「中華料理用おたま」を使って少しずつ出し、自分が持てる重さになったらざばーっといきます。




こういう「重たい仕事」をする時は生ゴム製の腰ベルトにお世話になってます。
腰が悪いわけではありませんが、ベルトをしないで作業をするとやっぱり痛くなります。
皆さんも「重たい仕事」をなさるときは(日常生活でもありますよね)お気をつけください~。

やきものを作るようになってから「どこからどこまで自分でやるのか」ということを考えるようになりました。
教室に通っていた時・・・先生に窯を焚いてもらってそれを自分の作品です、ということにだんだん違和感が。
自分で窯を持ってから・・・自分で焼けばそれでいいのか。買った材料を使うだけでいいのか。

ジレンマです(笑)。掘り下げるときりがありません。
私には土を採取できる土地もないし、もしあったとしてもその土を使える粘土にする
重たい仕事の数々を考えると体力的に難しいと思います。

釉薬の原料にする灰も、灰にするものが調達できても私の住んでいる場所では
それを燃やすということは無理です(ご近所迷惑になりますね、とっても)。

で、この先長く作業できる、ということを前提に今のやり方にしました。

女性の陶芸家が増えたのも「材料が手軽に買えるようになった」ということが
大きな理由・・と何かの本で読んだことがあります。
確かにそのとおり。
何もかも一から自分で作らなければならない状況であれば私もやきものを作る
ことをしなかったと思います。

陶芸の材料や道具が気軽に買えるようになったことに感謝しつつ、
でもそれに甘えすぎないようにやっていこうと思います。
・・・いや、もう十分甘えてますね(笑)。

重たい仕事。_d0114782_135035.jpg

                         土練機を回しながら歌っていたのは・・・
                         クレイジーケンバンド。
                         ィ横山 剣さんの声、好きです♪
 


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今日のおまけ。

競馬に携わっているすべての人たち、そして競馬ファンにとって特別な日。

「日本ダービー」。

競馬をしない方ももうご存知でしょう。
ウオッカのこと。
以前の「今日のおまけ」でも触れたことがあるのですが、
昨日のレース、本当に強かった!

ヴィクトリーの出遅れやフサイチホウオーがかかってしまったこと。
ウオッカに有利に働いたことは間違いないけど、勝った理由はそれだけじゃない。
素質を早い時期に見抜いてクラシックレース全部に登録していた角居調教師。
体調万全で出走させた厩舎スタッフの方々の努力。
四位君の好騎乗。そして上がりの脚(ゴール前600メートル)33秒0のウオッカ自身の力。
お馬はもちろん馬主さんのものだけど、関わっているすべての人の思いが
後押ししてたと思います。

ワタクシ、不覚にもちと涙してしまいました(汗)。
涙がでるほど感動したレースは久しぶりでした。

もう年度代表馬はウオッカに決めちゃってもいいよ(笑)。

・・でも馬券はアサクサキングス全く無視のため取れませんでした(爆)。
Commented by きまちゃん at 2007-05-28 17:16 x
へー
初めて見ました^^

体力勝負なんだね~
普段出来たものしか見たことないからな~

なるほど!と思いました^^

馬の世界でも女性が強くなった?
展開がとても良くて・・・
ハマッタって感じでした^^
みんな、若い女の子がいてさ~
かっこいいとこ見せてやろうとおだってしまったのかな~?
ウォッカ軸で買ってたけど
アサクサキングスまでは・・・読めんな~
総流しでよかったのに~

タラレバを言うもんでないよね
はい
次いこっと^^
Commented by たまちゃん at 2007-05-28 19:56 x
今とっても欲しいものが「土練り機」なんです~!
だからちょうどグッドタイミングで読ませていただきました^^

一度では混ざらないので・・・ってことは、
棒になって出てきたものをまたちぎって機械の中に入れるのですか?
それを5回繰り返すのなら大変な作業だあー^^;
来年までには土練り機買えたらいいなあ~。。。

私もあんまり甘えないように自分を鍛えながらやっていきたいです^^
・・・あんまりっていうとこが微妙(笑)。





Commented by りきこ at 2007-05-28 22:05 x
そう、どこからどこまで自分でするのか、これは大きな問題です。
わたしも釉薬は市販のものを使ってます。
画家さんが絵の具を買ってきて作品を描くように、やきもの屋は釉薬を買ってきて作品を作ります。それでいいのだ!!
Commented by toubounonki at 2007-05-29 01:21
◇きまちゃん
やきもの作るのは3Kですよ!!「キツイ、キタナイ、キケン」。
へなちょこな私がよくやってるな、と思います(笑)。

アサクサキングスの馬券はなかなか買えないよね。
私は3連複で買ってたんだけど、ウオッカもアドマイヤオーラも買っていたのでちょっと悔しかったです。
前残りになりそうだというのは予想していたんだけどなぁ(涙)。
ほんとに「タラレバ」考えちゃうね(汗)。

ま、でも来週は安田記念。
香港のお馬たちの実力がわからない~!!
ダイワメジャーと心中しようかな・・・(笑)。
Commented by toubounonki at 2007-05-29 01:35
◇たまちゃん
土練機、たくさん作るなら必須アイテムになると思いますよ~。
高くて真空土練機は買えませんでした(爆)。
私のは吐出能力毎時400キロです。これより大きな先生のところの土練機でも三回は回していたので、ある程度の回数は必要だと思います。

私は自分用ブレンド赤土のほかに白土や御影を使っていますが、
掃除が大変なのでいまのところ土練機にかけているのは赤土のみです。

私が今欲しいもの・・・電動ロクロもう一台ほしー!!(笑)
Commented by toubounonki at 2007-05-29 01:50
◇りきこさん
そうか・・・画家さんも絵の具は買ってくるんですよね(笑)。
「割り切り」が肝心ですね。
考えれば考えるほど思考は迷宮へ・・・(爆)。
でも悩んでいても作品はできないので、私も「これでいいのだ!!」で
手を動かすことにします~(笑)。



Commented by souzyugama at 2007-05-29 08:36
・・・そうですか。
意外と僕は大丈夫ですね。
男性と女性では、やっぱり違うものなのですね。
でも、足腰鍛えておけば、ヒドい状態には至らないですよね。
やっぱり、ランニングは大切です。
Commented by toubounonki at 2007-05-29 11:38
◇souzyugamaさん
やっぱり男子と女子では力が違うと思います。
私も健康なことだけがとりえですが(笑)、棚板2枚いっぺんに持ったりは
重くて無理です~。

特にポットミルは重い(泣)。5リットルを買ったのですが3リットルにしておけば
よかったとちょっと後悔しております。

走って足腰鍛えます~(笑)。
Commented by CUB子 at 2007-05-29 18:40 x
作ってはいないよ、混ぜたのだ!って言い直している辺りが、甘えていない証拠ですね。
教室にも2台あって、白土用、赤土用って分かれていて、CUB子も時々使います。
とっても便利ですよね。でも結構高価なんですよね・・たしか。
中華料理のおたまで?・・そう聞くと、磁器の白い玉が、うずら卵に見えてくるから不思議。(笑)
Commented by Potter-Y at 2007-05-29 21:04
どこまでを自力でつくるか、こだわるときりがないですが、
粘土も材料も地元では採れませんし...。
ただ釉薬だけはできるだけ自分で作って、
中に入っているものが何か分かっているものを使いたいです。

土練機は不要になったものを安くで譲っていただいたんですが、
どこかでポットミルも安く手に入らないかな~。
Commented by toubounonki at 2007-05-29 21:38
◇CUB子さん
お教室には2台ですか~。それはうらやましい。
「土練機」2台持つなんて考えたこともありませんでした、贅沢すぎて(笑)。
土練機には「常圧式」と「真空式」があります。
違うところは常圧式はできた粘土を自分でも練らなきゃいけないが、
真空式は粘土を練らずにそのまま使える、というところ。
常圧式も安くはありませんが、真空式はお値段が約三倍というところでしょうか(爆)。けっこういい大きさの窯買えちゃいます(笑)。
中華料理のおたまは、すくうところが大きいのと、形状が一直線(普通のおたまは柄の部分と
すくうところが90度曲がってますよね)なので釉薬掛けに使いやすいんですよ~。
Commented by toubounonki at 2007-05-29 21:52
◇Potter-Yさん
先日話題になっていた中国の土鍋の釉薬の話も怖かったですよね。
自分の畑で作った野菜が安心して食べられるように釉薬も内容物がわかっていたほうが理想的ですよね。
とはいえ、釉薬の原料がどこの産地でどの山から採取されていてその土質調査は
どうなっている・・・なんて考えるとこれまたきりのない話に(涙)。

私が今使っている釉薬は釉薬屋さんから買ったものと自分で材料を買って混ぜたものが半々です。現実を考えると今の状態でいっぱいいっぱいかなぁ・・・、と思います。

信楽の方だと中古の道具などが安く手に入る、と聞いたことがありますが
、送料を考えるとけっこうお高くなっちゃうかもしれませんね。


Commented by きなこ at 2007-05-30 12:07 x
土も掘るし、釉薬の原料も作るし、窯も自分で作っちゃう人もいますもんねー。
どこまで自分で手をかけたら本当に自分の作品といえるのかって、
人それぞれ考えも違うんでしょうけど
安易に教室で焼いてもらっている私から見れば、
ちゃんと自分の窯を持って 自分のお金で原料を買って混ぜて、
自分の目と手で管理していることだって相当にすごいことですよ!
さらにこうやって悩みながら模索していく姿勢は 見習いたいっす。
長く続けていくためにも 腰は大事にしてくださいね(笑)

クレイジーケンバンド、作業がノリノリになりそうでいいですね♪
Commented by toubounonki at 2007-05-30 15:12
◇きなこさん
なんでも一から自分でやるのは体力気力も必要ですが、なにより情熱が大事な気がします。
私も「これでいい」ってなっちゃうとそこで陶芸の旅も終わってしまうような気がするから
ゆっくりでのろくても進んでいけるようにしていたいな、と思ってます。
ブログ、更新するのちと大変だけど(元来ズボラ。笑)始めてよかったかな、と思ってます。
こうやって改めて文章にしてみると自分で自分のことわかってなかったり、最初の頃はどんなことを考えていた、とか新しい発見や今まで気がついていなった事がけっこうあるんですよね・・・(笑)。

歌いながらできる作業の時はさながら「ひとりカラオケ」(爆)。
ノリノリで一人で「いーねっ!」ポーズしたりしてはっとわれに返り
恥ずかしくなったりしちゃいます(爆)。
Commented by nagomi-perori at 2007-05-31 16:32
永遠のテーマですね…(^^;
私なんて自分で焼いた事もないですもの、「自分の作品」とは言い切れないですよね(泣)
自宅で作陶始めてから、粘土の管理とか作品の管理とか、結構大変なんだなーと分かりました。
知れば知るほど、難しくなっていく陶芸…(笑)
今の教室の先生は「自分で作る事が大事」と、常々教えてくれるので大変ありがたいです。
まだ今の教室に来て2カ月ですが、「自分の作品と言いたいなら、釉薬は自分で作れ」と言ってくれます。
こちらがちゃんとやる気で真剣に向かえば、先生もキチンと教えてくれます。
この2カ月で、いろんな事を自分で調べるようになったし、なんでも自分でやらなければっていう心構えだけは身に付いた気がします(^^;
はぁ~。険しいなぁ~(^^;
Commented by toubounonki at 2007-06-01 02:10
◇nagomi-peroriさん
ほんと、永遠のテーマですよね(笑)。
自分で焼いていなくても公募展などにも出品できるし、やっぱり基本的には自分が作ったものが「自分の作品」でいいと思いますよ~。
あとはどう向き合うか、ですよね。

nagomi-peroriさんの先生、とってもいい方ですね。
生徒さんのスタンスをちゃんと見てご指導されてるんですね♪
それぞれの生徒さんにあった指導は大変だなぁ・・、と思います。
以前通っていた教室で先生が留守のときに「なんちゃって先生」をする機会が何度かあったのですが、そのときにそう思いました。

陶芸は進めば進むほどに難しさが増しますよね。
私もわからないことだらけです(笑)。
お互いゆっくり楽しみながら進めるといいですね♪
by toubounonki | 2007-05-28 13:33 | やきもの | Trackback | Comments(16)

「陶房呑器」陳野原 久恵の のんびりのんきなやきもの生活ブログです。


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